母の日に、亡くなったお母様へカーネーションを供えたいと考える方は多いのではないでしょうか。しかし、「仏壇に供える花の色はどれがおすすめなのだろう」「どんな花言葉のいみだろう」「何本供えれば良いのだろう」「長持ちしますか」「ガーベラと比較するとどう違うのか」といった疑問や、「飾る場合のマナー」は大丈夫だろうか、と様々な要因で不安に感じることもあるかもしれません。また、生花ではなく「アーティフィシャルフラワー」という選択肢はありなのか、亡き母に花を「供える意味」は何なのだろうか、そもそも「どこで買う」のが良いのか、「仏花他に何がある」のだろう、といった疑問も浮かぶことでしょう。
この記事では、そうした皆様の疑問に寄り添い、亡き母への感謝と愛情を込めて、母の日に仏壇へ供えるカーネーションや仏花について詳しく解説します。
母の日に贈るカーネーションと仏壇への供え方
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- 仏壇にカーネーションを供える意味
- 仏壇に供えるカーネーションの色 おすすめは?
- カーネーションは何本?仏壇へ供える本数
- カーネーションは長持ちしますか?
仏壇にカーネーションを供える意味
母の日は、通常、生存する母親に感謝の気持ちを伝える日として認識されています。しかし、母の日の起源は、亡くなった母親を追悼する集会だったとされています。アメリカのアンナ・ジャービスという女性が、亡き母アン・ジャービスの追悼集会で、母親が好きだった白いカーネーションを参加者に配ったことが始まりと言われています。このため、母の日に亡くなった母親を偲んでカーネーションを供えることは、母の日の原点に立ち返る行為であり、深い愛情と尊敬の念を示すことにつながります。
この習慣は、亡き母への感謝や愛情を伝える大切な機会です。特に、カーネーションは「感謝」や「愛情」を象徴する花として広く知られています。そのため、母の日に仏壇にカーネーションを供えることは、故人への感謝の気持ちを表すのに適していると考えられます。単なる習慣としてではなく、故人を想い、その存在に感謝する気持ちを込めて供えることが重要です。
仏壇に供えるカーネーションの色 おすすめは?
仏壇に供えるカーネーションの色には、いくつかの選択肢がありますが、特に意味合いが深いのは白色です。母の日の起源において、亡くなった母親を追悼するために白いカーネーションが用いられた歴史があります。白いカーネーションの花言葉には「私の愛情は生きている」「尊敬」という意味合いが含まれており、亡き母への変わらぬ愛情と敬意を表すのにふさわしい色とされています。
ただし、仏壇に供える花の色は、必ずしも白に限定されるわけではありません。故人が生前好きだった色を選ぶこともできます。また、淡いピンク、黄色、紫なども仏壇に供える花としておすすめされています。淡いピンクのカーネーションは「感謝」を、紫は「気品」や「誇り」を、黄色は「友情」や「美しさ」を意味すると言われています。四十九日までは、一般的に白を基調とした落ち着いた色合いが望ましいとされていますが、四十九日を過ぎた後は、故人の好みや偲ぶ気持ちを込めて、これらの色を取り入れることも可能です。上品かつ穏やかな色合いのアレンジメントにするためには、白や淡いピンク、紫、緑などをベースにすると良いでしょう。
カーネーションは何本?仏壇へ供える本数
仏壇に供えるカーネーションは何本が良いのかという疑問ですが、一般的に奇数が良いとされています。これは、日本の慶事のしきたりから受け継がれている慣習です。具体的には、3本、5本、7本などが好ましいとされています。
仏壇には左右一対の花立てがあることが多いため、同じ花束を2つ用意し、それぞれに奇数になるように生けるのが基本的な飾り方です。これにより、左右対称でバランスの取れた見栄えとなります。
ただし、本数については宗派や地域の習慣によって異なる場合もあります。そのため、もし不安がある場合は、菩提寺や地域の花屋さんに確認してみることをおすすめします。故人への敬意と感謝の気持ちを込めることが最も重要ですので、形式にこだわりすぎず、心を込めて供えることが大切です。
カーネーションは長持ちしますか?
カーネーションは他の花に比べて比較的長持ちしますかという問いに対しては、比較的長持ちしやすい特性を持っている花であると答えられます。切り花の状態でおおよそ1週間から10日程度美しさを保つことが期待できます。適切な管理を行うことで、2週間以上飾っておくことも可能とされています。
カーネーションを長く美しく保つためには、日々の手入れが重要です。
水替えと切り戻し
花瓶に生ける場合は、毎日新鮮な水に交換し、茎の先端を1〜2cm斜めに切り戻すことが大切です。斜めに切ることで、茎の切り口の表面積が広がり、より多くの水を吸収できるようになります。アレンジメントフラワーの場合は、根元の保水スポンジが乾いていないか定期的に確認し、必要に応じてコップなどで水を足してあげましょう。
お供えする場所
直射日光が当たる場所や風通しの悪い場所は避け、涼しくて明るい場所に置くことが推奨されます。夏場など室温が高くなる時期は、クーラーの効いた部屋に移動させるなど、高温を避ける工夫が必要です。また、水を使用しないプリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワー(造花)も、長期間美しさを保つ選択肢として検討できます。
亡き母へカーネーションを贈る母の日の準備
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- カーネーションとガーベラ比較
- 亡き母へ贈る仏花、他にどんな種類がある?
- 仏壇にアーティフィシャルフラワーという選択肢
- 仏花はどこで買う?おすすめ店舗
- 亡き母へ贈るカーネーションと仏壇の仏花
カーネーションとガーベラ比較
仏壇に供える花として、カーネーションとガーベラはどちらも人気がありますが、それぞれに異なる特徴があります。故人の好みや、仏壇の雰囲気、または伝えたいメッセージに合わせて選ぶことが大切です。
特徴 |
カーネーション |
ガーベラ |
仏花としての人気 |
高い |
高い |
花の色 |
豊富(白、ピンク、赤、黄、紫など) |
豊富(色とりどり) |
印象 |
感謝、愛情、尊敬、気品など(色による) |
明るく華やか |
花持ち |
比較的良い(1週間~10日程度) |
比較的良い |
注意点 |
特にないが、色による花言葉を考慮 |
特にないが、明るい印象が強い |
カーネーションは、母の日の象徴として広く知られていますが、仏花としても非常に適しています。特に白いカーネーションは「私の愛情は生きている」「尊敬」という花言葉を持ち、亡き母への深い敬意を表すのにふさわしいでしょう。多様な色があるため、故人が生前好きだった色を選ぶことも可能です。
ガーベラは、その色とりどりの花色と明るく華やかな印象が特徴です。仏壇を明るく彩りたい場合や、故人が明るい色を好んでいた場合に良い選択肢となります。カーネーションと同様に花持ちが良いとされています。
どちらの花も仏花として適しているため、故人の個性や、お供えする側の想いを優先して選ぶのが最も良い方法です。両方を組み合わせて飾ることで、さらに華やかさを加えることもできます。
亡き母へ贈る仏花、他にどんな種類がある?
亡き母へ贈る仏花は、カーネーション以外にも様々な種類があります。故人の好みや季節、または伝えたい気持ちに合わせて選ぶことが大切です。
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菊(輪菊、小菊、スプレーマム): 供花として最も一般的に用いられる花の一つです。白い菊は「ご冥福をお祈りします」という花言葉を持ち、汚れがないことを表すとされています。また、長持ちし、花の形がまとまりやすいという特徴があります。周年流通しており、枕花、後飾り花、仏壇の花、墓参りの花など、幅広い用途で使われます。
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ユリ(カサブランカ、スカシユリ、テッポウユリ): 白いユリは純潔や高貴さを象徴し、壮大な美しさという花言葉を持ちます。特にカサブランカは香りが高くボリュームがあるため、枕花や後飾り供花に適しています。ただし、ユリ科の植物は花粉が多く、またペットに有害な場合があるため、注意が必要です。
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トルコキキョウ: 紫、白、ピンク、クリーム、グリーンなど豊富な花色があり、一重咲きや八重咲き、フリル咲きなど形も多様です。菊やユリを引き立てる名脇役として使われることが多く、上品な色合いでまとまりやすい花です。
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リンドウ: 秋の代表的な草花で、紫、青、ピンク、白などの花色があります。「あなたの悲しみに寄り添う」という花言葉を持ち、涼しげな印象を与えます。白い菊やカサブランカと組み合わせることで、季節感のある供花となります。
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デンファレ: ランの一種で、細長い花茎に多くの花をつけます。花持ちが良く、アレンジメントや花束に幅広く使われます。ピンク、ワインレッド、黄、白、グリーンなど、豊富なカラーバリエーションがあります。
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アンスリウム: ハート型の苞が特徴的な熱帯植物です。赤が一般的ですが、仏花には白やピンク、グリーンなどの落ち着いた色が選ばれます。花びらは菊やユリのように散ることはなく、比較的長く飾ることができます。
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水仙: 冬から春にかけて咲き、甘い香りが特徴です。日本水仙は香りが強く、仏壇や手元供養の花として用いられます。
仏花を選ぶ際は、毒やトゲのある花、香りが強すぎる花は避けるのが一般的ですが、故人が生前特に好きだった花であれば、これらの慣習よりも故人への想いを優先して供えることもあります。その際は、花屋に相談し、適切に処理をしてもらうと良いでしょう。
仏壇にアーティフィシャルフラワーという選択肢
生花を供えることが難しい状況や、長く美しさを保ちたいという場合に、アーティフィシャルフラワー(高品質な造花)を仏壇に供えるという選択肢があります。
アーティフィシャルフラワーは、生花のように水やりや枯れる心配がなく、特別なお手入れも不要です。このため、常に清潔で美しい状態を保つことができます。特に、遠方にお住まいで頻繁にお墓参りや仏壇の手入れができない方、または生花がすぐに傷んでしまう夏場などには、非常に便利な選択肢と言えるでしょう。
見た目は生花と見分けがつかないほど精巧に作られているものが多く、モダンな洋風仏壇や洋風墓地にも違和感なく飾ることができます。長期間にわたって華やかさを保てるため、経済的であるというメリットもあります。また、水を使用しないため、衛生面でも優れており、細菌や雑菌の発生を心配する必要がありません。
ただし、造花であるため、生花特有の香りや質感、瑞々しさは感じられません。仏花は故人への心を捧げるものであるため、生花を供えることにこだわりたいと考える方もいらっしゃるでしょう。アーティフィシャルフラワーを選ぶ際は、これらのメリットとデメリットを考慮し、ご自身の状況や故人への想いに最も適した方法を選ぶことが大切です。最近では、一対(二束)で販売されているものも多く、仏壇の左右にバランス良く飾ることが可能です。
仏花はどこで買う?おすすめ店舗
仏花を購入する際には、実店舗とオンラインストアの両方で様々な選択肢があります。それぞれのメリットを理解して、ご自身のニーズに合った購入方法を選びましょう。
実店舗で購入する場合
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フラワーショップ: 青山フラワーマーケット、日比谷花壇、花キューピット、イーフローラなどの全国展開している有名フラワーショップでは、豊富な種類の生花やアレンジメントを取り扱っています。カーネーションはもちろん、菊やユリ、トルコキキョウなど、様々な仏花に適した花を見つけることができます。店員に直接相談できるため、お供えの目的や故人の好みを伝えて、最適な花を選んでもらうことが可能です。日比谷花壇や花キューピットでは、母の日用のカーネーションも豊富に取り揃えられています。
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地域の花屋: 地域に密着した花屋では、きめ細やかなサービスを受けられることが多いです。仏花としてのマナーや地域の慣習についても相談できるため、安心して購入できます。
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スーパーやホームセンター: 手軽に購入できる場所として、スーパーやホームセンターでも仏花が販売されています。特に、お盆やお彼岸の時期には、お供え用の花束が充実します。
オンラインストアで購入する場合
オンラインストアは、自宅にいながら手軽に仏花を注文できる便利な方法です。
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大手フラワーショップのオンラインストア: 前述の通り、青山フラワーマーケットや日比谷花壇、花キューピット、イイハナ(イイハナ・ドットコム)、イーフローラ、HitoHanaといった有名フラワーショップは、オンラインストアも展開しています。これらのサイトでは、母の日のギフトとしても、仏花としても使えるカーネーションやその他の花の種類が豊富です。プリザーブドフラワーやアーティフィシャルフラワーの取り扱いもあります。
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青山フラワーマーケット: 全国展開の有名ショップで、母の日や季節の花も豊富です。
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日比谷花壇: 老舗の大手フラワーショップで、カーネーションの取り扱いもあります。
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花キューピット: 全国に広がる花屋のネットワークを活用し、手渡しでの配達が可能です。母の日カーネーションも有名です。
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イイハナ(イイハナ・ドットコム): ギフトや季節の花に強く、カーネーションも豊富です。
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イーフローラ: 全国加盟店ネットワークがあり、カーネーションも取り扱っています。
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HitoHana: オンラインに特化したショップで、スタイリッシュなアレンジメントが多いです。
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仏花専門の通販サイト: hanaなどの仏花専門の通販サイトでは、カーネーションを使用した仏花や、プリザーブドフラワーの仏花など、お供えに特化した商品が多数販売されています。予算に応じて選びやすく、遠方への配送も可能です。
オンラインストアを利用する際は、商品の写真だけでなく、サイズや使用されている花の種類、お届け日などをよく確認することが重要です。また、配送に関する注意点(キャンセルポリシーや送料など)も事前に確認しておきましょう。
亡き母へ贈るカーネーションと仏壇の仏花
母の日に亡くなったお母様へ花を供えることは、感謝の気持ちを伝える大切な機会となります。この際、カーネーションを仏壇に供えることには、その歴史的背景と花言葉から深い意味があります。